皆さんは、誰からどういう基準でエアコンを買います?
1、高性能な家は、〇〇畳用では、選べない。見るべきは、能力値。
2.エアコンを感覚で買うと失敗。能力が大きいからよいわけではない。
3.大きな1台と小さな2台どらちが安い電気代。(別な日にご紹介)
弊社は、高断熱高気密住宅ですので、リビング、寝室、子供部屋など各部屋にエアコンをつけるような無駄遣いは、致しません。かと言って、ダクト配管する高価格なマルチエアコンのような物は使いません。
家の大きさには寄りますが
暖房は、床下エアコン 1台
冷房は、階間エアコン(又は小屋裏エアコン) 1台
の2台だけ、それも特別なエアコンは必要なく、普通のエアコンです。
エアコンの選び方はとても難しいのです。今回は少しだけエアコンの選び方をご紹介いたします。
高断熱高気密住宅ですとエアコン一つで冷暖房が可能なのです。ただ、暖房と冷房では別々の考え方をしなくては、なりません。エアコンを選定する上で必要な数値があります。
それは、Q値と言うものです。家の性能でよく聞くのは、UA値ですがUA値は、換気による損失の考慮がなく、ちょっと曖昧なのです。昔は、Q値を使い家の性能を示していたのですが結局出来ない工務店、設計事務所が多く、UA値に以降したのでしょうね。エアコン選定にはQ値と家の大きさ、更には気象データ(8月と1月くらいが良いかと)が必要なります。
〇暖房用エアコンの選定
Q値をベースに算出し、真冬の暖房負荷を計算すると必要な大きさがわかります。
30坪の家ですと6畳~8畳用で間に合う計算なります。もちろんプランも大事で、南側の大きな窓からの日射取得なども考慮しなくては、なりません。
当然24時間換気の選定も大事で、第3種換気では外から窓もに外気(温度と湿度)がまともに流入してくるので、エアコンの負荷が大きく、乾燥がひどくなり、沢山の加湿器が必要な計算になります。第1種換気は絶対必要です。
実は加湿器の台数(容量、加湿量)は、計算で求めることが出来るです。
〇冷房用エアコンの選定
暖房用エアコンと同様に、冷房負荷を計算して必要な大きさを求めます。
暖房用と冷房用で考慮しなくてはいけないことが違います。それは、除湿。冷房運転をしていると冷房(温度)に7割、除湿(湿度)に3割程度で動きます。よく梅雨時期にエアコンを回しても湿度が高いことがあります。これは、7:3の割合で動くことによります。エアコンは、冷房(温度)が設定温度になれば、動くのやめてしまいます。すると、除湿しきれない湿度があるのにエアコンが動いてくれないという事態がおこるのです。第3種換気ならば追い打ちをかけるよに外の湿度をドンドン室内に入れてしまい、不快な環境となってしまいます。
第1種換気の全熱交換であれば、温度90%湿度50%程度交換してくれる機種もあり、エアコンの負荷も軽減されますので自分の快適な環境が作れるのです。冒頭で、能力が大きいから良いわけではないと言いましたが、これはエアコンが動いてくれる可動域(温度、湿度)が違うのでこの気温、この湿度だと上手く動かないという事態が起きますので綿密なシミュレーションが必要になるのです。
〇じゃあ、誰がこんな計算してくれる?家電量販店でできる?誰から買えばよい?
エアコンの容量計算は、工務店、設計者が行うものだと考えております。家電量販店では、こんな計算はしてくれません。
エアコンは、家を建ててくれた工務店から買うべきなのです。(計算し、根拠が出せる工務店)
高断熱高気密住宅が普及している昨今、地球の限られたエネルギーを次世代に残すべく、なるべく低燃費な家を作らなくてはと感じております。
もちろんデザイン、楽しさも必要不可欠ですが高性能家(エネルギーを使わない)も必要不可欠だと考えております。
タカモク 高梨宏和