つい最近、「自分のつくる住宅」について考える機会がありました。
温熱環境や耐震性、そしてデザイン…知れば知るほどすべてを叶えた住宅を建ててあげたい。といつも思っております。
私は、あまりデザインと言う言葉がカッコつけているようで好きではありません。
オシャレもそのひとつ。敬愛する建築家 伊礼智先生の作品が好きで近県であれば
オープンハウスに行って拝見させて頂いたり、セミナーがあれば会いにいきます。
伊礼先生の作品を見て、カッコいいやオシャレといった感情は持ったことがなく、
その佇まいや室内空間にうっとりしてしまうという感情が一番近いとおもいます。
オシャレな家やカッコいい家と伊礼先生の作品で決定的に違う事それは、伊礼先生の住宅は、「建築」である事だと思います。
「家も建築でしょう」と皆さん思うでしょうが、果たしてそうでしょうか。
家を建てる行為は、建築ですが量産メーカーの家が「建築」と呼ぶにふさわしいものでしょうか。
私が作る家は、「建築」なのか「家」なのか。どうしたら家と言う殻を割ることが出来るだろう?
など、いろいろ考えていますが、答えはなかなか見つかりません。
私が伊礼先生のような偉大な建築家になることは、ありません。
ですが私を信用して声をかけてくれる施主にとっての一番の理解者でありたいです。
タカモク 高梨宏和