家を建てる。
そう聞くと、どんな家族を思い浮かべるでしょう。
夫婦と子ども。
庭があって、子ども部屋があって。
住宅の広告を見ても、家づくりはどこか「家族」を前提に語られることが多いように思います。
でも、本当にそうでしょうか。
ひとりで暮らしている人が、
自分のために家を持つ。
それも、これからの暮らし方のひとつとして、もっと普通にあっていいと思うのです。
賃貸で困っているわけではない。
ひとりなら、賃貸で十分。
確かにそうかもしれません。
家の修繕を自分でする必要もなく、ライフスタイルが変われば住み替えることもできます。
だから、無理に家を持つ必要はありません。
それでも40代、50代とこれから先の暮らしを考えたとき、
「このままずっと家賃を払い続けるのかな」
「歳を重ねても、今と同じように部屋を借りられるのかな」
「いつまでここに住むんだろう」
そんなことが、ふと頭をよぎることがあります。
家が欲しいわけではない。
でも、これから先の自分の居場所について、一度ちゃんと考えてみたい。
家づくりの始まりは、それくらいでもいいのだと思います。
家族に合わせなくていい家。
ひとりの家には、ひとりだからこその自由があります。
大きなリビングはいらないかもしれない。
子ども部屋も必要ありません。
その代わり、
料理が好きなら、キッチンを少し贅沢にする。
本が好きなら、本棚のある居場所をつくる。
アウトドアが好きなら、道具を並べられる土間をつくる。
友人や家族が遊びに来たときには、一緒に食卓を囲めるようにする。
そして、ひとりで過ごす夜には、静かに落ち着ける場所がある。
誰かの暮らしに合わせなくていいからこそ、
自分に必要なものには、きちんと場所をつくる。
必要のないものは、つくらない。
そんな家づくりができます。

大きな家じゃなくていい。
そこでタカモクがひとつの選択肢として考えているのが、20坪という大きさです。
20坪という数字だけを見ると、
「小さくない?」
と思うかもしれません。
でも、子ども部屋も、使わない客間も、必要以上の廊下もいらないとしたら。
20坪には、意外なほど暮らしを楽しむ余白があります。
そして家がコンパクトになれば、建築費だけでなく、その先の冷暖房やメンテナンスについても考えやすくなります。
小さくすることは、我慢することではありません。
必要なものを選んだ結果、ちょうどいい大きさになる。
そんな考え方です。
これから30年、どんなふうに暮らしたい?
家づくりというと、
土地はいくら?
建物はいくら?
住宅ローンはいくらまで借りられる?
どうしても「今」の数字から考えてしまいます。
でも、ひとりの家づくりだからこそ、その少し先まで考えておきたいと思います。
50代になったとき。
60代になったとき。
仕事を辞めたあと。
雪かきはどのくらいできるだろう。
光熱費はいくらくらいになるだろう。
家のメンテナンスには、どのくらいお金が必要だろう。
そして、家でどんな時間を過ごしていたいだろう。
住宅ローンを返せるかだけではなく、家を持ったあとも、自分らしく暮らしていけるか。
そこまで含めて考えるのが、家づくりだと思っています。
「ひとりだから」は、家を諦める理由じゃない。
もちろん、答えが「家を建てる」でなくてもいいのです。
賃貸に住み続ける。
中古住宅を購入する。
コンパクトな新築を建てる。
どれにも、それぞれの良さがあります。
大切なのは、
「ひとりだから、家はいらない」
と最初から選択肢をひとつ消してしまわないこと。
誰かのためではなく、
これからの自分が過ごす時間のために。
一度、自分の暮らしについて考えてみてもいいのではないでしょうか。
